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2007年06月29日

与那国・西表の旅(Vol.1)

 6月29日の金曜日。天気は曇りで、今にも雨が降り出しそう。ベランダに出ると、はじめてのゴーヤの雌花が咲いていた。 ゴーヤには雄花と雌花があり、ゴーヤの実がなるのは雌花だけ。旅への出発の日に雌花が咲くというのはいかにも縁起がいい。早速、 雄花を摘んで雌花に受粉させ、大きな実になることを祈る。

 大きな荷物は、すでにJALのピッキングサービスで先方に送ってあるので、今回はちょっと身軽だ。 とはいってもコンピュータやカメラを送るわけには行かないので、そういった機材は持っていかなくてはならない。 手荷物は少なくしたつもりだが、それでも推定8kgくらいはあるロープロのカメラ・リュックを担いで羽田空港に向かった。

 09:00に出発予定のJAL909便は、満員の乗客を乗せていつものようにちょっと遅れて離陸。 離陸するとすぐに雲の中に突入して東京の風景は視界から消えてしまったが、雲を抜けると明るい天空の世界が広がっている。

 今回は与那国島と西表島を中心とした9泊10日の旅である。まずは那覇に向かい、そこから乗り継いで2年ぶりの与那国へ。 前回は台風襲来のため、4泊の予定が2泊で帰ることになり、無念な思いをしたリベンジである。島では国際カジキ釣り大会が開催中なので、 それもちょっと楽しみにしている。与那国で4泊したら、今度は石垣島経由で西表島で5泊の予定だ。今回は、この時期の早朝だけ咲き、 夜が明けると川面に落ちてしまう花=サガリバナを是非とも見たいと思っている。

 飛行機は西に飛ぶにつれて雲の切れ間が広がり、天気が良くなってきた。15分ほど遅れて着陸した那覇空港では雲ひとつない快晴だ。 気温は31度。沖縄ではすでに梅雨明けを迎えており、この時期は台風も少ないため、最も天気が良い沖縄を楽しめる季節なのだ。 Yahooの天気予報でも、今後一週間は安定した天気を予報している。今回は人事異動により、この時期に休みを取りやすくなったため、 念願だったカーチパイ(夏至南風)の沖縄に行くことができたのである。

 那覇空港では、まずは昼食。しかし、ちょうどお昼頃。どの店も混んでいて、しかも空港価格で値段が高い。 沖縄料理の店は狭くて長居できそうもなかったので、ファミレスっぽいロイヤル那覇空港レストランに入ってロースステーキセット (\1,680)を注文。ステーキはかなりのボリュームがあるけど、噛み応えのある食感(^_^;)は輸入牛肉そのもの←あたりまえか!  肉のソースには沖縄でメジャーということなので「A1ソース」というのをチョイスしたんだけど、酸味が強く、好みは分かれそう。

 14:00那覇空港から与那国に向かうRAC889便に搭乗した。機体は、39人乗りのプロペラ双発機DHC-8-100。 めっちゃ小さい飛行機で、座席も狭い。エアコンもあまり効かないので座席にはウチワが置かれている始末である。座席は、 島の眺めなどを考慮して左側窓側をゲットしたのだが、これが功を奏して宮古諸島、八重山諸島が一望できた。なお、 この機には派手な縞模様の衣装を着たお笑い芸人「ビッグスモールン」が同乗していた。 もしかしたら国際カジキ釣り大会のアトラクションに登場するのかも!?

 上の写真は鳩間島。このアングルで鳩間島を写すには、那覇=与那国の路線に乗るしかない。それにしても小さい島だな。

 ご存知、Dr.コトー診療所(志木名島診療所)だ。この4月以降、見学は有料化(\300)されたが、 その代わり町役場に申し込みをしなくても毎日見学が可能になっているらしい。

投稿者 kom : 22:30

2007年06月25日

新国立劇場「ファルスタッフ」

 書こうかどうか迷っていたのだが、一応、記録として残すために書いとくことにした。19日の火曜日、19時開演の新国立劇場主催の 「ファルスタッフ」を見に行った。

 すでにご承知の方もいるとは思うけど(^_^;)、私はヴェルディと相性が悪い。ヴェルディで唯一好きなのは「椿姫」 だけという変わり者である。そんな私のことだ。もちろん「ファルスタッフ」と相性が良いとは思えないが、なぜか過去に2度ほど見た 「ファルスタッフ」はそれなりに楽しめた記憶がある。そして、今回の新国版「ファルスタッフ」の出演者を見れば、アラン・タイトス、 ウォルフガング・ブレンデル、カラン・アームストロングというビッグネームが並んでいる。かなりの期待を持たせるキャスティングだ。

【指揮】ダン・エッティンガー
【演出】ジョナサン・ミラー
【美術・衣裳】イザベラ・バイウォーター
【照明】ペーター・ペッチニック
【再演演出】田尾下 哲
【舞台監督】大仁田 雅彦

【合唱指揮】三澤 洋史
【合唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

【ファルスタッフ】アラン・タイタス
【フォード】ヴォルフガング・ブレンデル
【フェントン】樋口 達哉
【医師カイウス】大野 光彦
【バルドルフォ】大槻 孝志
【ピストーラ】妻屋 秀和
【フォード夫人アリーチェ】セレーナ・ファルノッキア
【ナンネッタ】中村 恵理
【クイックリー夫人】カラン・アームストロング
【ページ夫人メグ】大林 智子

 で、結果的にどうだったのかというと、・・・・ぜんぜん面白くなかったのである。管弦楽も歌も、・・・・ぜんぜん面白くない。 それも・・・・・何が悪いのか、イマイチ良くわからない。少なくともスピーディなテンポが非常に窮屈な感じがしたのだが、 それが原因かどうかがハッキリしない。もしかしたら、・・・いや、きっと、私とヴェルディは相性が悪いだけなのだと思うしかないのである。 ワタシ的には、無駄な時間を過ごしただけになってしまったが、終演後のカーテンコールは大いに盛り上がっていた。ヴェルディ好きの人なら、 私と正反対の感想を書くかもしれない。

投稿者 kom : 22:24

2007年06月24日

LEICA D SUMMILUX 25mm F1.4 ASPH.

 明るいレンズが欲しかった・・・(^_^;)。これまで持っていた一番明るいレンズはF2.8。ズームレンズが主流の時代に、 F2.8は最も明るいクラスになるんだけど、それ以上に明るいレンズが欲しかった。そんなワケで、なぜか手元にLEICA D SUMMILUX 25mm F1.4 ASPH.がある。35mm換算で丁度50mm相当となるこのレンズで、 明るさはF2.8のレンズの4倍の明るさを誇る。E-410にこのレンズをつけると、レンズのほうが大きく重いので、 視覚的にはアンバランス。しかし実際には、レンズを持って持ち運びをするので、見た目ほどはバランスは悪くない。

 もちろん、ドイツの名門LEICAの名を冠していても、実際の製造は日本のPanasonic製だ。定価は126,000円。 写真に興味がない人からすると、この値段は目が飛び出るほど高いに違いないが、ホントのLEICAのズミルックス50mm F1.4だと28万円くらいが相場なのだから、考えようによっては安いとも言えなくもない(^_^;)。

 で、この明るいレンズの長所を最も生かせるのが、室内でのポートレートだろうと思う。文京区にある日本家屋を借りての撮影だ。 このレンズを試すのに、ちょうどピッタリのシチュエーションがあったので、その写真を2枚ほど。

 モノブロックのストロボもあったのだが、E-410にはX接点がないため、すべて自然光+白熱電球+レフ版で写している。 どちらの写真も絞り開放かF2程度。それでもシャッターは1/30程度しか確保できない。ホントにぎりぎりの明るさだったのだ。 こんなときは、F1.4という明るさが絶対的なメリットとなって生きていくる。

 レンズの描写は、素晴らしい。あまり使い込んではいないのだが、開放から十分な解像力、コントラストを持っていると思う。 それでいて適度な柔らかさがあって、まさに人物写真にはぴったり。しかし、・・・やっぱり開放でも背景はあまりボケてくれない。 被写界深度は、35mm換算でF2.8相当だから仕方がないのだが・・・。まぁ、そのあたりはフォーサーズゆえのデメリットであって、 このレンズの欠点ではない。

 このレンズ、実売価格は9万円くらい。ワタシ的には、その価値は充分にあると思う。こんどは満点の星空を、 このレンズを使って写してみたい。

■OLYMPUS E-410 & LEICA D SUMMILUX 25mm F1.4 ASPH. Model : 桜庭りゆ & 美崎ひかる

 

 

 

投稿者 kom : 16:53

2007年06月23日

ゴーヤの花

 我が家で育てていたゴーヤの苗が成長し、今日、初めての花を咲かせた。5月はじめ、まだ双葉の苗の状態だったのに、 驚異的な成長力を発揮して(^_^;)、わずか2ヶ月でネットいっぱいにツルを張り巡らしつつある。

 ゴーヤというと南国の野菜の代表格というイメージが強く、関東では育たないのでは?というイメージが一般的だと思う。 私自身もそういうイメージを持っていた。しかし、実際に育ててみると、生命力が強く、西向きのベランダでも充分に育っている。

 ゴーヤの花には、雄花と雌花がある。写真は雄花のほうで、こっちはゴーヤの実は成らない。ゴーヤの育て方を綴ったサイトによると、 最初に咲くのは雄花だけで、そのうち雌花が咲いてくるのだという。来月になると、きっと自家製ゴーヤが食べられるようになると思う。 とても楽しみ!

■Photo:OLYMPUS E-410 & Zuiko Digital ED 50mm F2

 

投稿者 kom : 21:49

2007年06月17日

新国立劇場「ばらの騎士」

 6月15日の金曜日、新国立劇場の「ばらの騎士」 を見た。午後6時開演というのを新国立劇場に向かう電車の中で気が付いたときには時すでに遅し、・・・ もちろん仕事が微妙に長引いてしまったのも原因なのだが・・・・開演時間に間に合わなかった。劇場側も遅れてくる人のために、 3階席後方に途中入場をさせてくれて立ち見はできたんだけど、冒頭部分は見逃してしまった。

【指揮】ペーター・シュナイダー
【演出】ジョナサン・ミラー
【美術・衣裳】イザベラ・バイウォーター
【照明】磯野 睦
【舞台監督】大澤 裕

【元帥夫人】カミッラ・ニールント
【オックス男爵】ペーター・ローゼ
【オクタヴィアン】エレナ・ツィトコーワ
【ファーニナル】ゲオルグ・ティッヒ
【ゾフィー】オフェリア・サラ
【マリアンネ】田中 三佐代
【ヴァルツァッキ】高橋 淳
【アンニーナ】背戸 裕子
【警部】妻屋 秀和
【元帥夫人の執事】秋谷 直之
【ファーニナル家の執事】経種 廉彦
【公証人】晴 雅彦
【料理屋の主人】加茂下 稔
【テノール歌手】水口 聡
【帽子屋】木下 周子
【動物商】青地 英幸
【レオポルド】三戸 大久

【合唱指揮】三澤 洋史
【合唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

 ワタシ的には、この「ばらの騎士」は、最も好きなオペラの一つである。好きになったきっかけは、かれこれ15年くらい前だろうか、 あの伝説となったカルロス・クライバーが振ったウィーン国立歌劇場の「ばらの騎士」を衛星放送で見たときだ。 ライヴ系リスナーを自称する私ですら、その放送を見て感動し、その来日公演を見に行ったのを鮮明に覚えている。 当時の私としては大枚だった4万円のC券を買って、東京文化会館の4階右サイドの席から、その実演に接することができた。 第3幕ラストの三重唱は、あらゆるオペラ・アリアの中でも最も美しいアリアだろうと思う。

 こんな「ばらの騎士」体験をしてきた私だから、やっぱり比較対照はクライバーになってしまうのだが・・・・結論から言うと、 今回の新国立劇場の公演は実にレベルが高くて大満足。クライバー体験を持つ者にとっても充分に満足のいく公演になったのではないだろうか。

 まず素晴らしかったのは、何といっても歌手。特に元帥夫人、オクタヴィアン、オックス男爵の3人は非のつけどころがない歌唱だった。 元帥夫人は、凛として芯の強い女性と同時に、オクタヴィアンを想うがゆえに身を引く決心をする過程の揺れる心を表現は見事だった。 オクタヴィアンの少年らしい身のこなし、中性的な演唱がかもし出す不思議な雰囲気が官能的だった。そしてオックス男爵の、適度に「軽薄」 な低音は、退廃した貴族社会の象徴としてぴったり。ゾフィーに関しては、もしかしたらちょっと不調だったのかもしれないが、 もっと透明感のある歌唱が欲しかったが、全体としてみれば、これほど水準の高い歌手が集まった「ばらの騎士」を見る機会は、 さほど多くはないのではないだろうか。

 そして、ペーター・シュナイダーの振った東京フィルも大健闘だと思う。ウィーン的な色彩感も十分に出していて、R・ シュトラウス特有の重層的な音をスケルトンに見せる透明感も美しかった。もっと上を望めばキリはないとは思うが、是だけの演奏であれば、 世界のどこに出しても恥ずかしくないレベルだろうと思う。

 演出については、オーソドックスな路線だ。ワタシ的には「ばらの騎士」については、 あまり冒険的な演出はなじまないと思っているので、このような正統的な演出は望ましいのだが、 第1幕から3幕にいたるまでの舞台装置に変化に乏しく、もう少し豪華な雰囲気が欲しかった。

 終演後のカーテンコールも、ブラボーの声が飛び交い、 新国立劇場のプロダクションの中でも特筆すべき成功を収めたのではないかと思う。私は、スケジュールさえ合えば、 もう一度見に行きたいくらいである。

投稿者 kom : 00:04