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2007年01月02日

2006-2007八重山の旅 その6

 旅行をしていると一番気になるのは天気予報。その予報次第で予定を決めることもある。1月2日の予報は晴れ。この予報を見て、 アクティブに川か海に行こうと決め、海歩人(うみあっちゃー)のツアーに申し込んだ。電話で聞いたツアーの行き先は、 西表島西部の白浜から仲良川のナーラの滝を見に行くツアーだった。

 1月2日午前8時40分、約束の時間通りに海歩人の迎えの車が来た。 ワゴン車の後ろにはシーカヤックを4台積んだキャリーカーが繋がれている。車は一時間ちょっとかかって、 西表島の丁度反対側の白浜に到着した。今日のツアー参加者は、私も含め全部で6人。私以外は全員カヤックの経験者だったので、 私は海歩人のNさんとタンデムに乗ることになった。潮の加減と天候次第でベストのコースに変更するというNさんは、 ほどほどのよい天気と、波が安定しているを見て当初のコースから変更し、内離島を周回するルートを選択した。

 カヌーは3年ほど前にピナイサーラの滝に行ったときに乗ったことがあるけど、実に久しぶり。Nさんは 「2日目にしてはなかなか安定している」と褒めてくれるんだけど、私が漕いでもカヤックはぜんぜん進まない。ところがNさんが漕ぐと、 カヤックはすーっと進んでいくのだ。使っているパドルが違うのかと思うほど、同じパドルだと言う。「パドルを漕ぐのに力は要らないんですよ。 コツをちょっと覚えると早くなりますよ」と笑った。私も漕いだけど、前半はNさんのパドルのおかげで進んだようなものである。

 冬のこの時期に、こんなに波が安定しているのは珍しいとNさん。ホントに潮の満ち引き、潮流、風向きのことをよく読んで、 コースを的確に指示する。まずは内離島と外離島との間に出来る、干潮のときにだけ姿を現す砂浜に上陸した。真っ白な砂浜に日差しがさすと、 波頭が輝き、海の青さとのコントラストが実に美しい。この写真を見て、1月の景色だと思うだろうか。実際、 Tシャツ一枚でもぜんぜん寒くないのだ。

 その後、内離島の無人の白浜でランチ休憩。Nさんの料理は、慣れているだけあって実に手際がいい。Nさんは 「コックみたいなこともやっていたんですよ」と言ったが、たしかに玉葱をぺティナイフでスライスする手さばきはなかなかのもの。メニューは、 缶詰のトマトソースを使ったパスタと、卵と玉葱のスープ、コーヒーと、食材としては実にリーズナブルなものだけれど、 こういうところで食べる食事は格別だ。

 昼食後、空は雲が覆ってきて、風も強くなってきたが、内離島をほぼ一周し、まだ時間があったので、 仲良川河口でミナミコメツキガニを見に行こうということになった。私もパドルさばきのコツをちょっと覚えてきて、 なるべく体の前のほうで漕ぐと推進力がつくことがわかってきた。河口に近づくにつれて、水の色がにごってくる。 養分が豊富な証拠なのだろうが、河口近くの中洲に上陸しても、肝心のカニの姿がない。たしかに泥団子が一面に残っているので、 カニがいたはずなのだが、すでにどこかに行ってしまったようだ。雲行きも怪しくなってきたので、ここでツアーも終わり。 白浜港に午後2時半ごろに戻った。距離にして何キロ漕いだのだろうか分からないけど、とても心地よい疲れが残った。

 また1時間少々をかけて島の東部に戻り、竹盛旅館に入る。まだ3時半だったが、海水にぬれた洗濯ものもある。 あとはゆっくりと過ごすことにした。明日は、西表島で過ごす最後の日だ。

投稿者 kom : 2007年01月02日 21:32