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2005年11月05日
新国立劇場バレエ「カルミナ・ブラーナ」
秋深く、早くも11月5日。今日は新国立劇場バレエの「カルミナ・ブラーナ」に行ってきた。「カルミナ・ブラーナ」は、 もちろんカール・オルフ作曲の世俗的カンタータで、独唱+合唱団が必要な大作だ。これがバレエになるの? という興味から久々に新国立劇場のチケットを買ったというワケ。一般発売から随分と時間が経過してから買ったんだけど、 それでも4階3列目の通路側のF席が取れる。やっぱり、この位ゆったりとチケットを取れるとうれしい。客席はやっぱり空席が目立つけど・・・ ・。
まずは前座的(時間調整的?)な位置づけで、「ライモンダ」第一幕より夢の場が上演された。 ステージは何もないシンプルな舞台だけど、踊りは結構楽しめた。なによりも良かったのはバリー・ワーズワース&東フィルの奏でる管弦楽だ。 叙情的な香りを携えた音楽は魅力的。しっとり、うっとりとした30分だった。
30分の休憩を挟んで、後半はメインの「カルミナ・ブラーナ」だ。ところが開演予定時間になってもなかなか始まらない。10分後、 突然、アナウンスがあって、舞台装置のトラブルによる点検で、さらに開演が10分遅れるとのこと。結局、 タクトが下りたのは予定よりも30分ほど過ぎた16時半になってしまった。東フィルの管弦楽は、重量感や迫力は欠けるものの、 とても整ったアンサンブル、美しい音色が素晴らしい。ピットに入った新国立劇場合唱団も素晴らしいし、ソリストの佐藤美枝子、ブライアン・ アサワ、河野克典も申し分のないできばえである。バレエ抜きのふつーのコンサートとしても、非常に高いレベルの仕上がりだったろうと思う。
さて、この手のモダンバレエは、ほとんど見たことがないので、批評めいたことは書けないけど、 全く飽きることなく過ごせた1時間だった。特に「運命の女神」を演じたシルヴィア・ヒメネスは舞台栄えする容姿の持ち主で、 官能性と強靭さをあわせもったキャラクターを見事に演じきった。音楽良し、振り付け良し、ダンサー良しと三拍子そろった舞台。 これで3,000円程度とは安い。このレベル、さらには土曜のマチネで満席にならないとは、どうしたことか?
投稿者 kom : 2005年11月05日 22:04
コメント
「器楽と魔術的映像を伴う独唱者と合唱のための世俗的歌曲」というサブタイトルのついている「カルミナ・ブラーナ」は、本来踊りを伴った舞台形式の作品として書かれたもの。オルフの構想した「カルミナ・ブラーナ」を求めて活動して10年、私たちO.F.C.は年末にオルフの劇的三部作を一挙上演致します。是非、舞台をご覧頂き、「カルミナ・ブラーナ」の世界を堪能してください。
投稿者 O.F.C. : 2005年11月16日 06:23