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2005年04月30日

徳之島から沖永良部へ(第3日目)

 今日は徳之島を離れる日である。朝、起きると天気は曇りで、昨夜の洗濯物は乾いていない。湿度が相当高いのだろう。 午前9 時前に宿のご主人に車で港まで送ってもらい、別れを告げる。

 

 この日のフェリーは大島海運の「なみのうえ」である。約15 分遅れで入港した「なみのうえ」は7,000 トン近い大型フェリーで、接岸した船を港から見上げると56 階建ての建物のようである。フェリーからはたくさんの乗客が降りてくる。目立つのは鹿児島の高校に通っていると思われる制服姿の高校生。 おそらく徳之島の両親の元を離れて鹿児島の高校に通い、このGW の期間、島に帰ってくるのだろう。島に残っていた旧友たちが出迎え、久々の再会に歓声が上がる。

 

 この間に天候はさらに崩れ、いよいよ雨が降り出してきた。いそいでフェリーに乗り込み「和泊行きは上です」の指示のとおり、客室に入る。 出港までさらに20 分近くかかり、午前1020 分ごろに徳之島の亀徳港を出港した。船上から眺める徳之島は、雨で煙っていた。

 

 さて、このフェリーは鹿児島から沖縄までの航路を走っている。長時間の船旅に備えたレストランや売店、自動販売機だけでなく、 申し訳程度だがゲームセンターも備えている。大型船だけに波の影響は受けにくくなっているが、わずかばかりのエンジン音に加えて、 独特の長周期のゆれがある。この長周期のゆれは歩いているとふらふらして船酔いしそうな感じだったが、 30 分も過ぎると慣れてきて気にならなくなってきた。波はほとんどなく、静かな航海である。空模様は薄日が差しはじめ、 カーテンを開けた船の窓から陽の光が差し込んでくる。そして出港して1 時間近く立つと、遠くに沖永良部島の島影が見えてきた。

 

 時間とともに霞んでいた島影は鮮明になり、デッキに出てくる人も増えてくる。1215 分、予定よりも45 分も遅れて和泊港に入港した。船から外に出ると夏の日差しがまぶしく、暑い。徳之島を出港した時には雨が降っていたのに、 この天気の変わりようは何だろう。何となく沖縄指数が一気にあがった感じがする。久しぶりの再会を喜び合う人たちの合間を縫って、 タクシー乗り場に行くと「民宿はまゆう荘」とかかれたワゴン車が迎えに来てくれていた。

 民宿はまゆう荘は、港から程近い場所にある民宿だ。市街地からは歩いて7~8分の場所にあるんだけど、 隣に酒屋で日用雑貨も売っているので便利である。宿に入って、2 階のハイビスカスの間に案内される。2 面採光の明るい6 畳の和室で、手作り感が漂うが、南の島の民宿の中ではきれいなほうだろう。窓から今乗ってきたフェリーが見える。 まわりは工事をしていたり倉庫だったりするので風光明媚とはいえないが、とても見晴らしは良い。

 

 とりあえず部屋で休んでから、昼食を食べに出かけることにした。宿の玄関を出るところで、宿のご主人に「このあたりでオススメのお店、 ありますか?」と聞いたところ、しばらく考えて「ダイトウローチかな。そこの信号をすぐ左に曲がったところ」と教えてくれた。 「ダイトウロウチ・・ですか?」と聞き返してから玄関を出る。しかし信号らしきものは見えない。島なんだから、 しばらく歩いていれば見つかるだろうと思っていたのだが見つからず、とりあえず港の行った上で改めて探して、結局、 見つかったのは30 分後。店の看板は「大東ランチ」だった。カーテンが閉まった店内に入ったら、「今日はもうお終い」の一言だった。仕方なく、商店街に入り、 スーパーやパン屋で買い物、文房具店で封筒を買い、洋品店で切手を買って宿に戻る。クーラーの効いた宿で遅めの昼食。 紫イモのパンは焼きたてで美味しかった。

 

 そして、宿のご主人に、明日以降の予定を兼ねて、観光タクシーのことを聞いてみる。 やっぱり一日借りきると15,000 円くらいかかるらしい。明日の天気の予報の「曇りまたは雨」という予報が心配だったが、オススメの運転手さんを紹介してもらうことにして、 明日は10 時の出発ということに。タクシーで周ると一日で見て周ってしまうので、宿泊日程を一日短縮することになった。 午後6 時過ぎに夕食。私のほかには夕食をとる客はない。GW だというのに、この空きようは何だろう。不思議だ。

投稿者 kom : 2005年04月30日 22:38

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