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2005年02月20日
大友直人&東京交響楽団
MUZA川崎主催による名曲全集第4回目は、大友直人の登場である。オケはもちろん、 このホールのフランチャイズである東京交響楽団だ。名曲だし、日曜日のマチネということもあって会場はほぼ満員。 このホールで行われるコンサート、私が立ち会った範囲ではすべて満員なのはうれしいことである。
- ベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」
- メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲(Vn:木嶋真優)
- ムソルグスキ=ラヴェル:組曲「展覧会の絵」
このハコで奏でられる最初の音で思うんだけど、このホールの音はホントにシャープだ。この喩えでわかる人は少ないと思うが、 はじめてSHARPの1bitアンプの音を聴いたときの印象に似ている。現代的なスピード感、レスポンスのよさを感じさせる音響で、 音像が明確だ。それでいて音が硬くない。残響はサントリーなどと比べると少なめなのは間違いないが、決して音が硬すぎないのがいい。 現段階で言うのも何だが、・・・このホールの音響は、これまで聴いたホールの中でもベストのひとつに数えて間違いない。
そんなホールの中で大友の指揮は、いつもながらオーソドックスだ。よく言えば安定感があって安心して聴けるけど、 悪く言えば意外性が乏しく、音楽に面白みを求める人にとっては物足りない演奏と言えるかも知れない。オケは、やや線が細く、贅沢を言えば 「展覧会の絵」ではもう少し音色のパレットが欲しかったけど、会場は大いに沸いて、アンコールにプッチーニの歌劇「マノン・レスコー」 の第三幕の間奏曲を演奏した。
メンデルスゾーンのソリストをつとめた木嶋を聴くのは初めてかもしれない。技巧的には安心して聴けるけど、 搾り出すような音色にちょっと閉塞感を感じるのが個人的には気になった。やや寂しげなメンデルスゾーンを演出するための音色だとしたら、 私の見当違いなのだが、・・・。
投稿者 kom : 2005年02月20日 21:56