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2005年02月01日

千里の道も一歩から~あるストリート・ミュージシャンの場合~

 クラシック音楽が好きというと、多くの人は、 私がクラシック音楽しか聴かないように思うらしい。クラシック音楽は、 他の音楽よりも高尚かつ異質であり、クラシック音楽ファンは他の音楽とは交わらないと思っている人は、意外と多い。実際、 クラシック音楽しか聴かないという人も居るのだろうが、実際のところどうなのだろうか? 私に限って言えば、 このページの読み始めて長い読者はご存知のとおり、「ライヴ系雑食型リスナー」である。

 私は「ライヴ」という形態にはトコトンこだわるが、音楽のジャンルには拘らないタイプである。最近は沖縄系音楽や、 通りがかりに聴けるストリート・ミュージシャンも良く聴いている。そんな中、ワタシ的に注目のミュージシャンがフジモトタカコである。 彼女の音楽に初めて接したのはおよそ半年くらい前のこと。ある雨の日の夕暮れ、MUZA川崎の軒先でライヴをしていたときである。それは、 単に通りがかっただけのワタシを引き止めるのに、十分すぎる魅力的な声だった。やさしく、艶やかでありながら、それでいて力強い歌声。 奇を衒わず、素直な思いを詩にのせて、ストレートに歌い上げる。特に「風船」や「adventure」「力の杖」は、すごく良かった。 まだその時は、立ち止まって歌声に聞き入る人は少なかったけれど、スゴイ実力の持ち主だと思った。

 そんな彼女も、この2月16日にようやく デビューCDが全国発売されることになった。ここに至るまで、溝の口駅や横浜などで路上演奏を4年以上も続けてきたらしいが、 その努力もようやく結実し、新たなスタートラインに立つことになったのだ。デビューを目前に控えた1月29日、つまり先日の土曜日には、 MUZA川崎の軒下で路上ライヴを行っていた。その声は、以前にまして伸び伸びとしていて、希望に満ちている。あの、 彼女に初めて出会った日から半年、その声に惹かれて立ち止まる人はかなり増えた。

 たぶん、4年前の路上ライヴをはじめた頃は、砂漠に水を撒くような思いもしたんじゃないだろうか。でも、彼女を見ていると、 目標を持って努力を続ければ、必ず展望が開けてくるんだと、改めて思った。もちろんCD発売は、彼女にとってゴールではなく、 新たなスタートラインなんだろうけど、ぜひその実力に見合うだけの評価を克ち取ってほしいと思う。「千里の道も一歩から」、 「ローマは一日にして成らず」、「継続は力なり」・・・こういった言葉は、何歳になっても大切なんだなぁと、 改めて感じている今日この頃である。

※ ちなみにフジモトタカコの場合、CDとライヴの差は比較的少ないミュージシャンである。 たぶん新発売のCD「feel it」でもその真価は味わえるだろうが、やっぱライヴに勝るものはないと思う(^_^;)。さらに、 もう一人のワタシ的注目の歌手拝郷メイコの場合、ライヴのほうが圧倒的に良い。 このように録音で実力が発揮できる人と、そうでない人の差は、どこにあるのだろうか?不思議だ。

 

投稿者 kom : 2005年02月01日 00:29

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