1月の「今日のひとこと」

(文中の敬称は省略しています)

●謹賀新年。スターチャンネルで「エネミー・オフ・アメリカ」を見ていたら夢中になって、千年に一度のミレニアムを超える一瞬を何の感慨もなく過ごしてしまったではないか! 何はともあれ今年もTokyo Classical Concertsをよろしく(^_^)!
 さて、冬休みの近況報告その1.ウチのコンピュータ的にいうと、CPUをメチャ値下がりしたAMDのAthlon 1GHz、マザーボードをSoltekのSL-75KAV-Xに変更。メモリーは640MB、ハードディスクは合計50GB。数年前ならモンスターマシンだったろう。これで確かに早くなったんだけど、これよりもっと大きな変化がOSの変更である。遅ればせながらWindows98からWindows2000にしたんだけど、これがメチャ快適。とにかく安定度が従来とはぜんぜん違うのである。たまにIE5.5が落ちるんだけど、ほかのアプリケーションを道連れに再起動なんてことはぜ〜んぜんない。これまでスキャナがWindows2000に対応していなかったので、OS変更を見送ってきたんだけど、あー、もっと早く変更しておけば良かったと思ふ。みなさんも周辺機器や常用ソフトがWin2000に対応しているなら、絶対にオススメ。
 近況報告その2.30日の朝起きたら頭痛がひどく、一日中何も食わないで寝てた。夜になって何とか回復傾向に向かい始めたけど、今でも本調子ではない。なんか調子の出ない新年なんだけど、そんな中で明日はサイトウキネンのマーラー9番。はっきり言って、小澤のマーラーはあまり期待していないのだが(^_^;)、明日までには頭痛を何とかしたい。
 近況報告その3.正月〜3日はスターチャンネルの映画漬けになる予定。毎年この時期しかスターチャンネルの契約はしないのだが、昨年中に放送したなかで人気の高かった21本の映画を再放送する豪華ラインナップもさることながら、この時期の地上波はつまらない番組だけになるのでハリウッド映画に緊急避難。あー、こんなことしてたらホームページを作る時間がないじゃないかっ! (01/01/01)


今日のひとこと 新世紀最初のコンサートはウィーン国立歌劇場の次期音楽監督に決まっている小澤征爾とサイトウキネン・オーケストラによるマーラーの交響曲9番である。これが新世紀の幕開けにふさわしい選曲であるかどうかは意見の分かれるところで、少なくとも祝典的なイメージは皆無だろう。考えようによっては、経済的にはどん底で、政治的にも行き詰まった20世紀社会の絶望感、そして、その浄化とも受け取れなくはないが、・・・まぁ、善意で考えるなら、大晦日の松本で行われた演奏会が「本番」で、20世紀を締めくくる意味合いだったと考えるのが適当だろう。つまり東京公演はあくまでもレコーディングが種目的の公演というワケ。昨日もステージ上と天井から提げられた数多くのマイクが、ライヴ・レコーディングされていることを物語っていた。
 さて、東京公演初日(1/2)の会場は予想通り満員で、開演前の雰囲気もヴァント=NDRに迫る緊張感の高さを感じさせる。小澤のマーラーは何回も聞いたことはあるけど、9番は初めて。これまでの例でいうと、彼の強引なドライヴがマーラーの音楽を壊しているケースが多く、小澤はあまりマーラーに適さない指揮者だと思っていた。昨日の演奏を聞いてもその評価は覆らないんだけど、少なくとも今まで聴いてきた小澤=マーラーの中では最も納得できる演奏だったとは思う。
 まずオーケストラ(コンマスは豊嶋泰嗣)の機能性は高く、どのシーンでも不安感をまったく感じさせない。音のテンションも高く、やや速めのテンポで進む音楽を心地いい。分裂的になってまとめるのが難しい第一楽章の解釈も、決して悪くなかったんだけど、なぜか印象に薄い。その理由は、随所に小澤的なアーティキュレーションの癖があって、起伏を必要以上に強調してしまった結果、音楽の横のつながりが所々途切れるのが原因じゃないかと思う。その結果、この曲の生命線とも言うべきマーラーらしい死生観がなかなか現れてこない。とはいっても、先日聴いた大野和士=東フィルの不出来な演奏と比較すると、今日の小澤=SKOの方に軍配が上がるだろう。
 この曲は、SKOの持ち味がなかなか表しにくい曲だろうと思うけど、第3楽章のラスト、疾走するキメどころも決まっていたし、メルクマールの第4楽章も意外や意外?と言っては失礼だが、これがなかなか良かったのである。テンポは心持ち速かったような気がするけど、うねるような弦楽器の有機的一体感も感じさせてくれたし、小澤入魂のタクトが良い方向で作用していたように思う。最後のピアニッシモが余韻となって消えていっても、ホールは静まり返ったまま無言の時間が過ぎる。小澤がゆっくりと指揮台を降りて、振り向こうとした瞬間、堰を切ったかのように大きな拍手がホールを満たした。
 バーンスタインやベルティーニのような、いわゆる「マーラー指揮者」の濃密な演奏を聴き慣れている面々からすると、この演奏は物足りなさを感じるに違いない。事実、私自身もそうである。しかし、小澤らしく、心血を注いだ演奏が聴けたという点で、昨日の演奏は印象に残るものになりそうだ。(01/01/03)


●新世紀の新コンテンツのひとつとして、チケット掲示板にかわり、個人運営のクラシック系HPとしては始めての試みとなる「チケット電脳市場!」を今日からオープンします。
 従来のチケット掲示板は、利用者側&管理者側の双方にいくつかの問題がありました。

  1. 出品者個人のメールアドレスが不特定多数に公開されてしまうこと
  2. チケットがなかなか売れない場合には、値下げの掲示を改めて出さなければいけないこと
  3. 出品者は売買完了後(または売買未成立で公演日到来後)に掲示板から抹消しなければいけないこと
  4. 売買完了後の消し忘れが多く、購入しようと思って問い合わせをしても売買完了後ということも多いこと

 などが挙げられると思います。また上記の問題は、管理者にとっても消し忘れを抹消したりなど、手間のかかるものでした。
 今回のチケット電脳市場は、Yahoo!などでお馴染みのオークション・システムを導入し、原理的には上記の問題を大幅に改善することが出来ることになります。オークションとは言っても券面金額を上回る営利的な売買は禁止していますが、メールアドレスは不特定多数に知られることはありませんし、落札されれば掲示は自動的に一覧から消えます。また、購入希望者からの質問や落札の通知は自動的に出品者にメールで通知されます。かなり複雑なCGIプログラムを使っているので、うまく動いてくれるかどうか不安はあるのですが(^_^;)、何回もバージョンアップしているプログラムでもあり、私自身も何回かテストして問題がなかったので今回、公開に踏み切りました。
 Yahoo!のオークション・システムと比較すると、評価制度がない、複数枚のチケットがある場合のバラ売りの設定が難しいなどは劣るかもしれませんが、Yahoo!よりはこのホームページの利用者の方がマナーがよく、詐欺などの心配はかえって少ないのではないかと思います。 まだテスト公開ではありますが、ぜひ積極的にご利用ください。試しに私が行けなくなったコンサートチケットがいくつか掲示してあります(^_^;)。
 なお、このシステムの性格上、他の掲示板とのダブルポストはご遠慮ください。また、従来のチケット掲示板は今月中を目途に廃止させていただきますのでご了承ください。(0/01/07)


今日のひとこと チケット電脳市場!の滑り出しは予想よりも好調で一安心。ホントはウラでこそこそとバグ取りをやっていたんだが、致命的な問題点はなさそうなので良かった。日曜+祝日の2日間のアクセス数は決して多くはなかったのだが、出品されていた6つのチケットのうち3つは即売れていしまったので、従来の掲示板方式よりははるかに反応が良いことがハッキリした。この理由その1は、掲示されているけどもう売れてしまっているのでは・・・という不安感がない。理由その2は、問い合わせや入札で知らない人に対するにかしこまったメールの文章を考える必要がない、ということかな。
 このオークション・システムはシェアウエア(有料)なのだが、もちろん設置者がその場所にあわせたカストマイズを行わないと使い物にならない。そのためプログラム的にもそれなりに手を加えているし、デザイン的にもだいぶ変更してしまった。シェアウエアの料金はセブンイレブンで支払ったのだが、支払って1時間したら登録番号がメールで送られてきたのでビックリした。劇速!
 さて、市場の利用規定もちょっと変更したのでお知らせ。たとえば定期会員券の行けなくなった回だけをばら売りする場合、従来は「連続券価格÷連続券枚数」が売買できる上限額だった。しかしこれでは実態に合わない場合がある。定期演奏会のなかでも目玉的な公演があって、一回券価格が特別に高いものだ。このような場合には特例として「一回券価格×定期会員券平均割引率」で売買しても営利には当たらないんじゃないかと思って、そのような規定に変更した。
 たとえば東京交響楽団来年度定期はS席1回券価格を合計すると84,000円になるが、年間会員だと59,000円で割引率は約30%。従来の方式で行くと1回券価格が10,000円のマーラー8番の公演でも59,000円÷11回≒5,300円以上で売ることは出来なかったけど、今度からは10,000円×70%=7,000円という値段が設定できることになった。
 東響の場合は1回券価格の合計に割引率をかけて会員価格を設定しているのでわかりやすいが、ほかのオケはたいてい一回券価格がどうであろうと定期会員価格は変わらない。新日本フィルも同様なのだが、ご存知のとおり小澤が登場する回などは特別にチケット価格が高い。このような場合も同じ考え方を適用して、一回券価格12,000円に定期会員割引率を乗じた額で売買してもかまわないと思うのだが、どうだろうか。管理者としては、いちいち各オケの割引率なんぞ把握していないので、その辺りは出品者の良識に任せるが、たぶん新規定のほうが合理的な金額設定が出来るんじゃないだろうかと思う。ただし新規定を適用して出品する場合は、その計算式を説明欄に明記するようにお願いします。(00/01/09)


●正月明け以降、急激に冷え込んだのが原因か、どうも風邪気味。冬でも北海道とか寒いところに行くのは好きなんだけど、日常的空間の中で寒いところは駄目なのはどうしてなのか?(^_^;)
 世間的には今週から本格的な仕事始め。このホームページのLinksも1年ぶりに更新し、個人ページに限って新規のホームページ追加のほかにURL変更や、休眠HPの削除などを行った。まだまだ手付かずのところが多いのだが、リンク集はほかのページに任せてしまおうかと、無謀なことも考えている。
 さて、だいぶ先だけど今年5月3日で、このホームページが誕生して5年目を迎える。当初はこんなに長く続くとは思っていなかったのでホームページ名もテキトーにつけてしまったんだが、5周年を機会にホームページ名の変更を検討中。もっとシンプルで覚えやすい名前はないものか。さらに「チケット電脳市場!」に続く新コンテンツの投入も引き続き検討中。(01/01/10)


今日のひとこと 昨日から電話のマイラインの受付開始。実際の運用開始は5月以降なのでしばらく様子見モードで行こうと思うが、不思議なのは市内通話料8.7円とか3分単位の競争しかないのはなぜ? NTTとの接続料の関係でみんな同じ土俵(3分単位)になっているのかもしれんが、会社のよっては5分10円のところがあってもイイと思うし、1分5円の会社もあっていいんじゃないか。今の市内回線の選択肢では10銭しか差がないので、NTTの一人勝ちはミエミエ。
 そういえば、9月にNTTのフレッツISDNを申し込んだのだが、その後ぜ〜んぜん音沙汰なし。そろそろ問い合わせをしようと思っていたら、12月末にNTTからお手紙がきて、「まだ設備が整ってません!目処がたち次第連絡」という趣旨の内容。思わずムカッと来たんだが、時代はすでにISDNじゃなくってADSL。私の住んでいるところでも今年4月から512kbps(ホントにそんなスピードが出るのか?)のeAccessのADSLサービスが始まるので、そうなったら遅くてトラブル続きのフレッツISDNなんか用なし。意地でもNTTとマイライン契約してやるもんかっ・・・と今は思っているのだ(^_^;)。(01/01/11)


今日のひとこと 今日は今年初めてのオペラ、ポーランド歌劇場による「椿姫」の公演である。今年はt外来歌劇団のうち、フィレンツェ歌劇場、フェニーチェ歌劇場も上演する「椿姫」の当たり年である。演目的にも人気があるし、ヴィオレッタに知名度がある歌手を登場させればそれなりに客が入るので、もって来やすいオペラなんだろうなぁ。ワタシ的にも、コダワリがある好きなオペラのひとつである。
 さて、ADSLの話だが、速度を512kbpsと書いたのは間違いで、eAccessのホームページでよく調べたら1.5Mbpsだった(_ _;)。しかしこれはモチロン理論値で、実際にこのスピードが出たら、有線LANの感覚でインターネットが使えるくらいである。贅沢は言わない。少なくともこの1/10のスピードで良いから常時接続を実現させてくれぃ。
 でも、このADSLは、現在使っているAIRNETは対応していないので、ブロバイダを変えるとなると、またURLの変更をしなければならない。AIRNETは、これまで契約した中では最高の安定度を誇るブロバイダだけに、変更するのに迷いもあるのは確か。かといって2つのブロバイダと契約しても、カネの無駄だし。この際、一気にドメインとるか(ウソ)。(01/01/13)


今日のひとこと ポーランド国立歌劇場「椿姫」の神奈川県民ホールの公演は、やや空席が目立つ。いくら「椿姫」という人気演目をもってきても、この歌劇場に対する評価が不確かでは、空席の多さも仕方がないところか。私も外来オペラにしてはチケットの値段が安かったのでチケットを買ったのだが、よく考えてみれば新国立劇場のチケットの値段よりも高い。オケや合唱団も外国からくる分、経費はかかっているのだろうが、今回はその点は無視して、純粋に新国と比較したコストパフォーマンスで比較してみたい。
 まずオーケストラ。これは意外と言っては失礼だが、アンサンブルの水準は高い。渋めのくすんだ音色は華やかさに欠けるし、ソロの技量はメジャーオケとの差を感じさせるが、指揮者カスプシェックのタクトのもと、一糸乱れぬ管弦楽を醸し出す。音楽のフィナーレを不自然に伸ばす変な癖があるけど、それさえ気にならなければ東京の上位のオケと比較しても遜色のないレベルといって間違いない。響かない神奈川県民ホールでも十二分な音量で、満足できる水準だった。
 しかし歌手や合唱には問題あり。まず、このオペラの屋台骨とも言えるヴィオレッタを歌ったアリベルティが良くない。キンキンした金属的な声は、ヴィオレッタの喜怒哀楽をほとんど感じさせず、ぜんぜん感情が伝わってこない。より正確に言うと「怒」は、よ〜く伝わってくるのだが、・・・・(^_^;)。手前勝手な歌唱も目立ち、演技力不足も著しく、これではヴィオレッタとしては失格じゃないだろうか。
 アルフレードを歌ったズドゥニコフスキーは甘く柔らかい声の持ち主で、豊かな表現力を併せ持っているようなのだが、アルフレードという役柄に求められる「情熱」はほとんど感じさせない。その意味ではミスキャストだが、歌手の素材としては悪くないような気がする。ジェルモンのクルシェフスキーは立派な声で、この日、一番の出来栄え。ただ不思議なことにカーテンコールでは、アルフレードにブーイングで、アリベルティにブラボーの声が飛んだこと。うーん、これで良いのか?
 合唱は、特に女声は声量不足。ポーランド国立歌劇場はよほど小さいのか?・・・と思ってプログラムを見たら1841席の歌劇場だから、それほど小さいわけではないらしい。アンサンブルは整っているので、訓練は行き届いていそうだが、これでは人数不足じゃないだろうか。
 舞台装置や演出は初めから期待していなかったので、まぁ、こんなものかと思ったけど、藤原歌劇団が使う豪華な舞台装置と比較すると雲泥の差で、簡素の極み。演出も、どうでもいいレベル。
 総合的に見ると、ヴィオレッタが良くない「椿姫」で感動するのは無理な話で、アルベルティで聴くよりもポーランドから連れてきたタイトルロールを聴いたほうが良い結果が得られたのではないかと思う。歌劇場としての力量は決して低くないが、チケットセールスの必要性から有名ソリストを起用したことが、オペラ全体のアンサンブルを低下させる結果になってしまったような気がする。新国立劇場と同等の価格だったけど、まぁ、新国の不出来なときと同等なレベルかな。(01/01/14)


● そういえば、毎年この時期には藤原歌劇団が「椿姫」を上演していたのに、今年はなし。ポーランド国立歌劇場が「椿姫」を上演したのは、藤原が今年は「椿姫」をやらないことを確認してから決めたのかなぁ・・・などと思ったのだが、ホントのところはどうなのかなぁ。まさか主催のコンチェルトハウス・ジャパンは、藤原の「椿姫」にぶつけるつもりで、上演したじゃないだろうとおもうけど、音楽事務所間でこーゆー演目の調整とかしているのかなぁ。ちょっと謎。
 さて、過去の藤原歌劇団の「椿姫」は、かなり有名なヴィオレッタ歌いを招聘し、レパートリー・システムならではの豪華な舞台装置で、毎年、見応え、聴き応えある舞台を上演していた。(あ、そういえば91年の藤原「椿姫」はアリベルティだったんだが、当時の方がずっと良かったような気がする)今回のポーランド国立歌劇場の上演は、藤原の標準的レベルと比較するとちょっと劣ると思うし、コストパフォーマンスも低いといわざるを得ない。日本の「椿姫」の上演水準は決して低くないので、これ以上の「椿姫」を聴かせようと思ったら本場イタリアから持ってくるしかないような気がする。
 それに、このオーケストラはたしかに個性的なサウンドではあるけれど、はたしてイタリア・オペラに適した音なのかというとちょっと疑問で、ちょっと渋すぎだ。どうせなら、シマノフスキやペンデレツキなどポーランドの作曲家の作品で聴いてみたいし、コンサートでショパンのピアノ協奏曲にグレツキの「悲歌のシンフォニー」なんか演奏すればこのオケの音はピッタリだ。
 音楽が商業の手段になっている以上、チケットが売れないようなプロダクションは組みにくいだろうけど、決して水準の低いオペラハウスではないだけに、その真価が発揮できるプロダクションもあわせて持ってきてほしかったというのが正直なところ。こんどは是非、そうしてね。(01/01/16)


●今日のひとこと 音楽の友社の再建問題が、いろいろと報道されているけど、グラモフォン・ジャパンの休刊(廃刊)などクラシック音楽関係の出版は大変そう。音楽の友社が再建のためにヤマハの傘下に入ることをめぐって、編集権の独立をめぐって対立が生じており、予断を許さない状況らしい。 私はこの業界内部のことはぜんぜん知らないので、以下、この記事の感想。
 ご多分に漏れず私もクラシック音楽を聴きはじめた頃は「音楽の友」や「レコード芸術」を買っていたのだが、2〜3年くらいで買うのをやめてしまった。「音楽の友」に限っては、2月号(前年のコンサートベスト10)と9or10月号(来年の外来演奏家一覧)は買いつづけたんだけど、一昨年あたりからそれもやめてしまった。何故かというと、提灯持ちの記事ばかりで面白くないし、演奏会評を読んでもピンとこないものばかり。これから行くコンサート選びの参考になるような記事がほとんどないのだ。雑誌としては分厚くて、「レコ芸」と「音友」が10年くらいたまると床が抜けるほどの重さになるのもマイナスである。
 本の中身も広告が多い。広告も読者にとってひとつの情報ではあるのだが、歯に衣着せぬ記事が少ない原因が、広告主を批判するような記事は書けないためだとすれば、ヤマハの傘下に入ったからといって編集権をうんぬんするような問題じゃないような気がする。
 クラシック音楽関係の出版社がなくなってしまうのは寂しいので、単行本出版事業は継続してほしいとは思うのだが、月刊「音楽の友」は抜本的な改革をしないと読者に支持されないと思う。ワタシ的にはコンサートホールで毎月もらえる「ぶらあぼ」のほうが、持ち歩きに便利で、保存する場合でも場所を取らず、利用価値が高い。インターネットで多くの情報が得られる時代に、紙ベースの出版物はきちんと差別化しないと生き残るのは難しいんだろうな、と思う。(01/01/17)


●今日のひとこと 風邪が悪化中・・・・(-_-;)。
 さて、ここ最近のアクセスログを見ると、このページにアクセスしてくる人のブロバイダのトップが、infoweb(@nifty)からso-netに入れ替わって、なおかつその差が拡大中。パソコンの国内シェアでもSONYが急伸しているので、その関係だろうか。ワタシもVAIO C1VJを持っているけど、たしかに売れる要素を備えている。
 一般的には、Windowsのコンピュータの性能なんて、どこも似たり寄ったりだから、ブランドイメージとかデザインなどが売れる、売れないの分かれ目になりやすい。SONYはその点でとても上手い売り方をして、シェアを伸ばしている。それだけじゃなくて、私が使っているVAIO C1VJは小型コンピュータの割にキーボードの打鍵感が秀逸で、この前に使っていたB5サイズのパソコンよりも良いくらいだ。さらにVAIOでも最上位のXRシリーズになるとキーボードのタッチ感はさらに上がって、たぶんノートパソコンの中では最高。これに匹敵するキーボードを持っているメーカーというとIBMだけじゃないだろうか。(ただしVAIOでもQRのキーボードは最悪なので注意!)
 ワタシはパソコンの中で最も大事なデバイスは「キーボード」だと思っているので、キーボードの交換が出来ないノートパソコンの場合は最も大事なチェックポイントなのだ。ちなみにデスクトップで使っているのは、IBMの伝説?の日本語キーボード5576A01で、メカニカルな最高のタッチ感を誇るキーボード。最近のキーボードはコストダウンのためにタッチ感が悪くなる一方だが、このキーボードは一度触ったら手放せない。すでに製造中止になってしまったので、もう入手は困難だが、我が家の押入れには2台の新品5576A01が入っている。これはお宝なのだ。(01/01/18)


●今日のひとこと う〜っ、さむ〜。昨日は風邪と残業のため、今年最初のNJP定期はお休みしてしまった。来週からどうしても休めない仕事が始まるので、しばらくはセーブしないと・・・。おかげで新国立劇場の「トロヴァトーレ」も行けそうもない。このページのアクセス数も新国のプレミエが予定に入っていると飛躍的に増えるのだが(^_^;)、今回はちょっと期待(?)に応えられそうもないのがザンネン。行けるとすれば21か23日なんだが・・・。
 さて、「トロヴァトーレ」といえば、チケット電脳市場!に24日のS席が出ている。 最低落札価格で落とせれば、四割引以上。マジで入札しようかと思ったのだが、ワタシは24日は絶対に外せない仕事があるのでムリ。たしかこの日の公演は「ほとんどAキャスト」で売り切れのはずだから、滅多の上演しない演目でもあるし、興味のある人はどうぞ。(01/01/20)


●今日のひとこと 一昨日、降り始めた雪は思ったより積もらなくて、ちょっと残念。ウチの近所じゃ、ほとんど解けてしまって、日陰にすこし残っている程度。どうせ降るんだったら、一面が銀世界になるまで降ってほしかった(^_^;)。
 昨日の休みは、家の中で料理。このところ買ったばかりの北京鍋で中華料理を作るのに凝っているのだが、これがなかなかイイ。これまでチャーハンなどは普通のアルミ製フライパンで作っていたのだが、北京鍋に変えてからウソのように美味しく出来るようになった。鍋を煽ってご飯を宙に舞わせるのもお手のもの・・・と言いたいところだが(^_^;)、時々失敗してキッチンを散らかしてしまうのはご愛嬌。
 昨日は、これまでレトルトに頼ってきた麻婆豆腐に挑戦! レシピを見たら家にありあわせの調味料で作れるので、近所のスーパーから食材を調達。調理も意外とカンタンで、美味しく出来る。麻婆豆腐以外にも、オイスターソースがあれば、肉と野菜一品(例えばチンゲンサイなど)があれば簡単に炒め物の料理ができるので、北京鍋は一家にひとつ、ぜひオススメ。(01/01/21)


●今日のひとこと 最近、弦楽四重奏とかピアノデュオとかの室内楽の演奏会に行っていない。前々から書いているとおり、室内楽こそ音楽のエッセンスそのもので、その音楽的純度の高さはオーケストラの比ではないと思っているんだけど、なぜオペラやオケばかり聴いているのか・・・・自分でもちょっと不思議。
 その理由を考えてみたんだが、一番大きいのは定期会員券の有無なんじゃないだろうか。コンサートに行き始めた頃はチケットを取ることを、ぜんぜん苦労だと思っていなかったのだが、発売日となることが多い土曜日は仕事だし、最近は発売日は忘れるし、朝は早く起きれないし、モチベーションの低下が著しい。ついつい会員券で行けて、値段も安いオケに偏ってしまうのだ。ハレーSQも定期会員券があればなぁ・・・。
 理由その2は、主婦の友社=カザルスホールの経営危機以降、興味をそそる演奏会が減ってしまったことも大きい。JTアートホールも、聴きたいと思うのはすぐに売り切れだし、王子ホールも以前に比べるとコンサートの数が減ってきたような感じだけど気のせい? 紀尾井ホールの企画も、・・・うーん、なんかちょっと私の嗜好と違うんだなぁ。トッパンホールは、まだ行ったことがないので、そのうち行ってみたい!
 今年はちょっと軌道修正して、室内楽回帰路線でチケットを買うことにしようと、改めて決意する今日この頃であった(^_^;)。(01/01/24)

●今日のひとこと きわめて無謀だと思うのだが、現在、ワタシは全く新しく1年限定の非音楽系ホームページの建設中だったりする。ただしこのページからのリンクは行わない予定なのでURLは「ヒミツ」。このページの更新が行われないときは、ほかのページで遊んでいると思ってよろしい(^_^;)。
 さて、昨日は現体制の「東京フィル」にとって最後の定期演奏会で、沼尻竜典指揮のマーラー「復活」を聴いてきた。内容的には「最後」に相応しく、気合の入った演奏会で、先月(前世紀)のマーラー9番のようなキズだらけの演奏よりは遥かにミスが少なく、良い演奏に仕上がった(まぁ、9番のほうが遥かに難しい曲だと思うけど・・)。
 沼尻竜典の指揮は、実はあまり聴いたことがないんけど、良い指揮者だな・・・と思った。彼のタクトとオケの関係を見ると、統率力もありそうだし、テンションの高さも伝わってくる。沼尻のアプローチは、楽想の変化をより強調して、音色にも多様な変化をつける。その表情のつけ方は、ちょっとやり過ぎかな・・・と思わせるところもあったけど、全体を通してみると決して悪くない。クレッシェンドの立ち上がりの鋭角的な鋭さ、そこから現れるコーダの頂の高さとパノラマ的な広がりは見事。昨年聞いた小澤=サイトウキネンの「復活」よりは、遥かに良い演奏だったと断言できる。もしかしたら鄭明勲=「新」東京フィルのお披露目定期演奏会の「復活」に対抗意識を燃やした結果が、このように燃焼度の高い演奏を生み出したのかもしれない。
 独唱は緑川まりと寺谷千枝子で、合唱は東京オペラシンガーズ。終演後は、熱烈なブラボーと拍手がおこった。「新」東フィルはいろいろな不安を抱えた船出になろうと思うけど、私の予想に反して?良い結果になることを期待したい(^_^;)。(01/01/27)


●今日のひとこと 多忙&怠惰モードで、昨日の都響はお休み(-_-;)。1月は結局3回しかコンサート&オペラに行っていない。
 さて、インターネット・ショッピング評論家(?)のワタシは、ネット・ショップの巡回は欠かしていないのだが、そろそろデジタルカメラの新製品が出ると見えて、デジカメの値下がりが目立つ。私がメインで使っているニコンのCoolPix990は69,800円に値下がり。超人気機種だったCanonのIXY Digitalは、49,800円! いずれもワタシは購入したことのある有名ショップだから安心だし、13%ポイント還元だから実質的な値段はもっと安い。
 IXY digitalは実際にちょっと使ってみたけど、写りはあまり良くないので、ワタシ的にはオススメ機種ではないのだが、NikonのCoolPix990はなかなかGood。一番のお気に入りは、ワイドコンバージョンレンズがそこそこの性能で、24mmまで使えること。広角系レンズが好きなワタシとしては、Nikon以外に選択肢がないと言っていい。ヒストグラム表示も出来るし、電池も結構長持ち。ちょっとカバンに入れるには大きいけど、基本性能は整っているので、買って後悔することはないんじゃないかな。これから400万画素時代に入るらしいけど、これ以上、CCDの画素あたりの面積が小さくなると感度が低くなるので、300万画素でとりあえず十分だと思う。
 さらに昨日はNTTから電話があり、9月に申し込んだフレッツISDNがやっと2月中旬から利用できるようになったととのこと。・・・ったく、おっそいんだよー(-_-)。(01/01/30)