チケット取り大作戦

(文中の敬称は省略しています)

●98/11/16 この間は忙しくて、・・・というよりは意識の大部分が仕事のほうに傾いてしまっていたので、コンサートに行っても音楽にはなかなか集中できないことが多かった。幸い11月上旬はコンサートの数も少なくて助かったけど、例年の11月だとコンサートの嵐だったような気がする。なぜか今年の11月上旬は行きたいと思わせるコンサートが少なかった。まぁ、そーゆー時は無理して更新しないポリシーなんだけど、今月の後半からはかなりコンサートも増えてくる。仕事も落ち着いてくるのと思うので、それなりに更新頻度は上げられるかな。

 さて、今日はチケットのお話。毎年2〜3月、東京では都民芸術フェスティバルと銘打って、格安なコンサートやオペラ、バレエ公演が相次ぐ。税収不足に悩み厳しい財政難の東京都だけに、来年度以降の打ち切りが心配されるけど、その公演チケットが11月に相次いで発売となった。在京オケの9公演を始め、二期会のワーグナー「タンホイザー」、藤原歌劇団の「ラ・ボエーム」であるが、特に注目されたのがミレッラ・フレーニがミミを歌う「ラ・ボエーム」だろう。はたして現在のフレーニがミミに相応しいかどうか・・・個人的には否定的だが、それは別にして、「ラ・ボエーム」は彼女の出世作=代表作であることには変わりがない。この豪華キャストでもF席なら2,000円で聴けるというのなら、間違いなくお買い得の公演だろう。

 都民芸術フェスティバルの場合、2,000円の席は決して客寄せのみせかけではなく、東京都からの補助金の条件として全座席数の一定割合を2,000円としなければならない条項があるらしく、「ラ・ボエーム」では一公演辺り120枚程度のF席が用意されたらしい。これは新国立劇場の座席数のおおよそ7%にあたる。この割合が多いか少ないか、その評価は分かれるかもしれないが、他のオペラ公演の最低席の割合から考えれば圧倒的に高い割合と言って差し支えないだろう。

 さて、このチケットの獲得を目指して、さまざまな攻防戦が繰り広げられたみたいだが、私は発売前の情報戦の段階でチケット取り大作戦を計画! 複数人で役割分担しチケット獲得を目指したのだが、「タンホイザー」の2公演4枚&「ラ・ボエーム」の3公演9枚の2,000円席をゲット、作戦は大成功に終わった。その作戦の詳細はヒ・ミ・ツだけど、「ラ・ボエーム」で某プレイガイドに並んだ人は、結局順番の関係で日曜日の公演はB席しか残っていなかったとのこと。さあに電話で参戦した人が10時半電話が通じたときに某プレイガイドでは、もうS席しか残っていなかったのである。

 私なんかよりチケット取りの巧い人はたくさんいると思うけど、私なりの持論は「チケット取りに王道なし」である。「抜け道」や「秘策」などと言うのは、(たぶん)存在しない。チケットを高確率で確保出来る人は、それ以前に何らかの情報集めに苦労していたり、経験を積んでいる人なのだろうと思う。私ももちろん目論見が外れることも多いけど、チケット確保の秘訣は事前の情報集めに尽きるんだろうと思っている。