デュトワとアルゲリッチ

(文中の敬称は省略しています)



●1996/10/03 12月にデュトワがN響の常任指揮者の就任するのは知っていたけど、この間もらったチラシを見てビックリした。と言うのも、12月20-21日の両日NHKホールでアルゲリッチと競演するのだ。N響の定期会員だったらもう知っていたかもしれないけど、この手の情報には最近疎くなってしまってチラシをもらうまで気がつかなかった。

 ご存じの方も多いと思うけど、デュトワとアルゲリッチは元夫婦。しかし1973年3月の夫婦そろっての来日公演の最中、夫婦喧嘩をしてアルゲリッチは協奏曲をすっぽかして離日、そのまま離婚となってしまった。アルゲリッチらしいと言えばらしいけど、この二人が因縁の日本で再び協奏曲(競騒曲?)を奏でるとは思いもしなかった。曲目はショパンの第一コンチェルトとのことだけど、何はともあれゴシップ好きクラシック・ファン?には聞き逃せないコンサートになりそうだ。

 純音楽的に考えても、アルゲリッチはこのところ日本でコンチェルトは久しく弾いていないような気がする。小澤=NJPとの競演はキャンセルになったし、クレーメルやマイスキーの伴奏としては弾いているけど、アルゲリッチ自身がメインとなったコンサートは実は私も聴いたことがない。彼女の腕がいかほどのものなのか一度聴いてみたかった。ちなみに他の曲目は「牧神の午後への前奏曲」と「幻想交響曲」、チケットの発売は10月14日、公演は2日あるからそう簡単に売り切れないとは思うけど、発売日に買った方が良いかもしれないですね。

 あと、デュトワが定期で取り上げるオネゲルの「火刑台上のジャンヌダルク」の方も大注目だと思う。