「ローエングリン」の上演も終わり、ザイフェルとのキャンセルと外国人キャストのふがいない結果に肩すかし、日本人キャストの健闘が光った・・・という評価が多いようです。さすがに「建・TAKERU」ほどの物議は醸し出していないようですが、若杉の指揮にはブーイングが飛んだ日が多かったようです。
来春には「蝶々夫人」の発売も始まりますが、はたして現在のような満席の状態がいつまで続くのか、個人的には興味があるところです。私なりの考えは改めて書きたいと思います。
OHさんのご意見
何となくこのようなコーナができるのではないかと思っていました。 新国立劇場を育てるためには良い企画です。頑張ってください。 オペラハウスは皆が待っていたことだと思います。3日目(10/12)に観劇してきました。
1)ホール
建物そのものは、バブル時代の設計だなというのが第1印象です。 内部は落ち着いて聞ける雰囲気で、席に着く前は心躍るという状態でした。 約4時間持ちこたえたのは最初の気持ちのせいです。 (字幕が頭上にあり、首がくたびれてしまいました。)2)音楽
2度は聞かなくても良いが、1回は聞いたほうがベター。 3幕目は皇室のための音楽かと思ってしまいました。3)出演者
福島明也は頑張った。良い声が3時間続くのは大変な努力だと思います。 今後も活躍する事を期待します。 林康子は初日は評判が良かったようですが、3日目はそれほどには感じ ませんでした。疲れたのかな? テノールは付け足しの音楽ですか?4)舞台
4面舞台の威力を発揮すべく、演出家は頑張られた気がします。 メカニックを見学してみたいとつくづく思いますので、企画していただけると 幸いです。
木田 陽子さんのご意見
感想を一言で言えば、「なかなかよかった」です。 でも、冗長で起伏のない音楽と最後の合唱には閉口しました。どうして、いきな り現代人が出てくるのでしょうか。「人よ、幸く暮らせ。国よ、病むこと無か れ。」よいうテーマが現代にまでつながっているという主張はわかるけど、あれ ではあまりにも短絡的です。私が演出家だったら、倭の民衆の大合唱で幕切れに したと思います。それにしても新国立劇場は、舞台装置といい音響といい、どれをとっても素晴 しいオペラハウスですね。なんだかんだ言ってもやっぱり、歴史的な開場記念公 演を観ることが出来て(しかも楽日を!)よかったな、と思っています。これか らもできるかぎり通って、レベルの高い芸術にふれてみたいです。
papagenoさんのご意見
私のHP(http://www.vc-net.or.jp/~papageno/ )のDiaryから転用ですがお読み下さい。先日團伊玖磨の新作「建・TAKERU」で波乱の開幕を迎えた新国立劇場はバレエ のオープニングにチャイコフスキーの名作「眠れる森の美女」を選びました。主 役には日本(森下洋子/清水哲太郎,酒井はな/小嶋直也)、イギリス(吉田都/ 熊川哲也)、ロシア(ディアナ・ヴィニョーワ/ファルフ・ルジマートフ→キャ ンセル)からそれぞれ起用されました。
私が観たのはイギリスの吉田/熊川のコンビ。ともに英国ロイヤルバレエの今 をときめくプリンシパル(=主役キャスト)、のりにのっている2人です。 で、感想はというと期待にたがわず良かったと思います。プロローグでは劇場 付のダンサー達が優しさの精や元気の精などをソロで踊ったもののそれぞれの特 徴がでてませんでしたが、次の第1幕で吉田のオーロラ姫が登場すると一気にス テージが引き締まりました。そして第2幕で熊川のデジレ王子が現れ、ひとつジ ャンプをすると、場内はどよめき。それほどまでに高かったのです。これほど高 く跳べるダンサーは世界中探してもそうはいないと思います。ピークは最終幕の 二人の踊りで、力強い熊川と可憐な中にも貫禄さえ感じられる吉田が見事に調和 、バレエっていいなと思う瞬間でした。
あと特筆すべきは今日の演奏で、冒頭の序曲からムムッとうならせる引き締ま った音、これはもしやと思ってプログラムをチェックしたらやはり指揮者はロシ アからの客演。この指揮者ヴィクトル・フェドートフは初めて聞く名前でしたが サンクトペテルブルクのマイリンスキー劇場で活躍しているベテランでこれがも う贅肉を落としつつもここというところではロマンチックないかにもロシアとい う音楽でした。(そういえば顔はかつてのレニングラードフィルの巨匠ムラヴィ ンスキーに似ている) これに応えたのは新星日本交響楽団、もともと弦セクシ ョンがしっかりしていて私の好きなオケですが今回は管も大健闘だったとおもい ます。
あとそうですね、舞台とそして特に衣装がよければ本当によかったと思うので すが。